※基本的に、本ブログ『テレ娘。』のメモ書きになります。
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セットリストに見る田中れいな卒業コンサートのテーマ

 

 

わたしがモーニング娘。に接するインターフェイスは以前も今も変わらずテレビとネットです。

 

 

本人たちのブログが無く 「Dohhh Up!」 のわずかな動画しか無かった2009年のはじめ頃、テレビ出演の機会が極端に少なくなっていた娘。さんたちのトークを久しぶりに見ることができたのは『音楽戦士 Music Fighter』(2009.02.20放送)でした。

 

 

そこでのひとコマ。

  

高橋愛持ち込み企画 「あんた達!本当にモー娘。のこと知ってんの!!」 】

高橋 「行きます!【問題】モーニング娘。のデビュー曲と発売日をお書きください

西野 「なるほど!」

青木さやか 「わたし分かるぅ」

キングコング梶原 「ワタシも分かるよ!」

田中 「え、待ってどっち!?発売日!?」

新垣 「待って待って、二つ混ざっちゃう」

 (中略)

西野 「これは知ってて当たり前じゃないですか?」

新垣 「これですよ」(フリップへの記入を終えてニヤッと)

田中 「えぇ分からん、ハイ」(同じく記入を終える)

西野 「それでは、一斉にオープン!」

新垣・田中 「じゃああん!!」

(解答フリップ)

新垣【1998.1.28 モーニングコーヒー】(客「おおお~」)

田中【モーニングコーヒー 1998.6.21】(客「えええ~」)

西野 「リーダー、これは?」

高橋 「ガキさんが正解です」(会場、拍手)

梶原 「なんで【6.21】なのよー」

田中 「だって、モーニングコーヒーの頃おらんし れいな」(客「(笑)」)

西野 「逆ギレ出た~」

 

この瞬間 思いましたね、良くも悪くも 田中れいなは健在だ」 と。テレビの前で思わず「おおっ」と喜んでしまったのを憶えています。

 

今回の卒業ツアー 『ミチシゲ☆イレブンSOUL ~田中れいな卒業記念スペシャル~』 のセットリストは、その象徴的な「れいな節」を思い出しました。

 

 

 

田中れいなのスタンスの体現

日頃かられいなは、インタビューやブログなどで過去を振り返る時に「あまり憶えていない」と答えています。

デビュー曲『シャボン玉』以来、幾多の曲でセンターを務めた来歴に触れてもにこりともしません。また卒業に際しては「(バンド活動が控えているので)未練はない」という言い方もしています。極めてクール。18歳を過ぎた時点で自分を見つめ直して行動を省みたと自身のブログで述懐していましたが、それ以降のプロ意識たるや、若さや感動が売りであるアイドルには似つかわしくない突き抜けぶりと言えます。

 

また、娘。の楽曲について再三語っていることは、「カッコイイ曲が好き」ということ。

この一年では、10期加入後の 『ピョコピョコウルトラ』 をすましてこなしていたのに対し、その後の 『恋愛ハンター』 では楽曲を絶賛する発言が数多く見受けられ、その後 『One・Two・Three』 以降はつんく♂Pへの尊敬の発言もはばかること無く誇らしげに語っています。振り返れば、前年の 『まじですかスカ!』 『Only you』、それ以前の 『気まぐれプリンセス』、もっと前の 『みかん』 の頃から、明るい曲・カッコイイ曲、とりわけモーニング娘。がカッコ良く映える曲が好きであることを訴え続ける姿は印象的でした。

 

今回のツアーは、そんな田中れいなの思いをそのままあらわしたようなプログラムになっています。

 

セットリストを見ると、メドレーを除き、すべて10期加入以降の曲がズラリと占めています。今のモーニング娘。の猛烈アピールを感じます。そして、そのラインナップとなると必然的にカッコイイ曲がズラリと並びます。EDM路線の楽曲の連投は昔からのファンの一部には少し退屈な印象を与えている向きもあるようですが、それ以上にカッコイイ楽曲が現在の躍進の原動力になっており、もはやカッコイイが是であるとも言えます。

 

また、これまで固定イメージとしてのモーニング娘。らしさみたいなものに対して一貫して左派であったれいなにとって、黄金期を振り返るような曲は必要なく、いやむしろ前述の 「れいな おらんし」 のれいな節の理屈からすれば 「なんでセトリに入れると?」 が正解なわけで、昨年のガキさん卒業ツアーのような「新垣里沙が好きだったモーニング娘。大全集」的なものではなく、最高だと思えるカッコイイ曲をずらりと並べることが彼女自身のスケールを表現できるのではないかと思います。

 

これにはれいな本人も納得なのではないでしょうか。

 

 

田中れいなへの送辞

もう一つ、今のれいなにはこれまでに無かった一番の特長があります。

 

それは今のモーニング娘。メンバーの近くにいるということ。ブログにメンバーの写真を載せたり、メディアでメンバーについて好意的に語ったり、10年間在籍している中で見たことのない自然体の楽しさに溢れ、「今のモーニング娘。」の活動を実に納得しているように見受けられます。

 

それを踏まえると、今のモーニング娘。を体現する今ツアーのセットリストの一番肝要な部分はオーラスの 『Happy大作戦』 にあるといって間違いないと思います。

 

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自宅でリアルタイムで掲示板を追っていて、ラストに何が来るかとざわつく中、この曲名が現れてハッと息を呑みました。

 

カッコイイ曲が居並んで、まさしくれいな卒業記念スペシャルだなあと思っていたところ、本旨はそうではないとカウンターを食らった思い。一時間と数十分をれいな色に染め抜いた末、オーラスにみんなでいる幸せが感じられる曲を置くことで舞台を完成させたのです。

 

それはすなわち みんなで一緒に「れいなの帰る家がここにあること」を確かめ合う強烈なエール でした。

 

今の11人すべてのメンバーに等しく与えられた歌割りを担当し、ともに歌う幸せを噛み締める。これまで形を変えてきたメンバー構成の中で、今の11人でなくては歌えない楽曲を歌い、「今のモーニング娘。」の大切さを忘れないという思いを訴えているのです。

 

失礼な話、楽曲のCD音源だけでは、まあ娘。にありそうな曲だねという程度の印象でした。しかし、この意味のあるコンサートの意味のあるオーラスにこの楽曲を歌うことに込められたメッセージを加味することで、まるで魔法をかけたようにかけがえの無い曲に変わったのです。

 

でも、極論を言えば、もはや並んで歌うことが出来れば 『ドレミの歌』 でも 『カエルの歌』 でも構わないんですけどね。

10年間歌うことだけが好きで続けてきた田中れいな一番好きなモーニング娘。とともに歌う幸せを分かち合うこと、田中れいな帰る場所がここにあると確認すること、そんな居場所がある幸せを知ること、それらをメンバー全員で理解し合って次のステージに見送る モーニング娘。のエール交換 なのだと考えると、乱暴ながら、曲調の良し悪しはどうでもいい話で。

 

ともに歌っていること自体の、その瞬間の尊さに目眩を覚えるのです。

 

 

 

CS番組 『GirlsNews~ハロプロ #14』 にて、実際に歌っているライブ映像を確認することができました。彼女たちは横一列に並び、スクラムを組むように隣の肩に手を置いて歌っています。頭に描いていた光景と寸分高わず、思わずウルッと来ました。 

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この光景にわたしは、学生時代を過ごした体育会系の同好会のしきたりを思い出します。

 

それを「エール」と呼んでいました。1年生から4年生まで大勢の会員全員が隣の仲間と肩を組んで輪になり、キャプテンの号令に従って掛け声をかけます。試合前の気合入れであったり、試合後の締めであったり、会員間の気持ちを整えるために用いる儀式でした。その尊い儀式を、卒業式を終えて飲み明かした朝、閑散とした渋谷の街中で行うのです。まったくバカな学生共だと思います。

 

でも、その儀式により、理解し合える仲間・いつでも帰れる場所があることを確認して、各々が始発電車で新しいステージに旅立って行くのです。卒業生は次の進路へ、在校生は新入生を迎える上級生へ、希望と不安が入り交じる複雑な心境を胸に涙する夜更けを、このエールによって振り払い、次への勇気を蓄えて笑顔で手を振って別れる合図とするのです。

そんな思い出にシンクロしましたね。

 

 

思い出の中の大切な瞬間に通じる清々しさに共感を覚え、しみじみと良い卒業式が迎えられそうだなあと期待しています。

明後日のLive Viewingが楽しみです。

 

 

 

 

 

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