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「花の絵」さんの記事に見る娘。最終章への布石

 

もはやファンの間でおなじみとなっている、阿部十三さんの評論がリリースされました。

 

モーニング娘。'14の実力 - 花の絵

 

相変わらず、阿部さんの解説はやまとことばを巧みに用いた丁寧な文章で、モーニング娘。の目指しているところとの親和性が感じられて気持ちが良いです。こういった技術論も精神論も兼ね備えた文章を書ける方は本当に尊敬します。

 

ただ、「布石」という言葉がすごく気になったのはなんでだろう。。

アイドルの歴史は祝祭の歴史である。一口に祝祭といっても種類はさまざまだが、道重さゆみはその歴史の本道に自分のやり方で名を連ねた。私にはそのように感じられる。とはいえ、モーニング娘。'14の長所を全てリーダーの功績に還元して語るつもりはない。そういった見方は、正確さを顧みなくなるものだし、喪失感を殊更強調するための布石にもなりかねないからだ。

 

おっしゃることは理解できるんです。

けれど、布石になっちゃうので言っちゃいけないけど……という断りを入れつつも、結果的にミチシゲバンザイ的な言葉を抑えきれず気持ちが勢い込んでつんのめっているようなイメージが湧いてきます。

卒業前のリーダーの魅力はとてつもなく上がります。これは過去に「卒業」した5名の娘。リーダーに例外なくあてはまる娘。の魔力だから仕方がない。だから、筆者の手を離れた瞬間、この「布石になるから語らない」という変化球的な尊敬の念が、結果、文章としてひとり歩きして、これから半年間の道重伝説最終章に向けた「布石」として機能し始めているように思えてならないのですよね。

ここ数回、ツアーの度に通信簿のように定点観測をされている阿部さんのpostは、ツアーの中での成長と、前ツアーから今ツアーでの成長をそれぞれ丁寧に解説してらっしゃるので、それぞれの間に連鎖が生まれています。

この「布石」はきっと、卒業時点の娘。'14の完成形の評価につながるし、卒業後の娘。'15への振り幅にもなるのだろうなあと確信に近いものがあります。

 

初めて読んだ時、明確な論旨に驚いた、というのが「花の絵」さんの記事の印象。ツアーの度に現れるヒロインに順番に触れていく内、期は熟した感があります。

#だからこそ、やらしい見方をすると、卒業との距離に合わせてアジャストした「布石」が必要だったのではないかとも思えたり(…とても失礼なことを言ってますゴメンナサイ)。。

 

ともあれ、阿部さんの文章も阿部さんご自身も、来たるモーニング娘。の変化をとても楽しみにしていることは間違いないと思います。